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「どちらがよろしいでしょうか?」

お客様に選択肢を与えて、AかBを提示することで親切で、先に先に進んでいく。そして、クロージングしていく。

このような流れは正しい。逆の立場からすると提案してくれるしコミュニケーションがスムーズだ。

だが、これをやってはいけないシチュエーション・職がある。

私の職であるWeb制作。クリエイター職。
厳密には、モノ・コトをアウトプットして対価をもらう職。

一見丁寧そうに聞こえるこの選択肢メソッド。
実は、逆の立場からすると、面倒くさいのである。

先日あった具体的な話を。

クライアントのWebサイトで使っているWebフォント。
IEブラウザでページを印刷した時、使用しているそのフォントの英文字が一部文字化け。
そもそもこんな現象自体、希有だが、APIの問題らしい。
まぁそもそも、Webページを印刷すること自体あまりないと思うが、ページの校正用に、担当者が印刷して赤字入れしてスキャンで戻す、という流れがあるので
ある意味社内用に必要なのだろう。

いつもそのクライアントを運用してくれている担当者が私の相談しにきてくれた。


このWebフォントの件、改修が必要なのでこのメールを送ろうと思うのですがいかがでしょうか?

A案
●●●の改修
●●●のプログラムを修正する
・工数 ●h
・費用 150,000円

B案
◯◯◯の改修
◯◯◯のプログラムを修正する
・工数 ◯h
・費用 120,000円

AとB案をお出しいたしますので、どちらがよろしいでしょうか?

ご検討宜しくお願いいたします。


やっていることは丁寧で、あらゆる可能性を加味してこの2案にまとめてくれた訳だ。

でもこれって実は不親切なんです。

選択案を提示しても実は不親切

これって、結局決めるのはクライアントになる。少し大げさに言うと
こういう具合に思われる可能性がある。

  • あなたが選んだ選択肢に責任を負いません。
  • 決めるのは最終あなたです。
  • 道までは示します

だから、積もり積もってパートナーの制作会社は提案をしてくれないとなるのである。実際に案は出してくれるか、これがいいですよ!と押してくれないのである。
言葉のニュアンスがあるかもしれないが、案を出すだけが提案ではないレベルである。


担当者はあくまでの企業のビジネスパーソンである。サラリーマンと言いたくないが、大抵世の中のサラリーマンは「決めるのがイヤ」だ。責任を持ちたくない!
だから、決めてくれるパートナーは重宝されるのである。

だから上記のメールは下記が正しい。



A案
●●●の改修
●●●のプログラムを修正する
・工数 ●h
・費用 150,000円

B案
◯◯◯の改修
◯◯◯のプログラムを修正する
・工数 ◯h
・費用 120,000円

A案、B案ございますが、私はA案が最良と考えます。

理由
・今後環境が変わっても改修が必要ない
・別フォントを入れても影響がでない

A案の改修を依頼いただいた場合、来週金曜に完了できます。

ご検討宜しくお願いいたします。


要するに、あなたはどっちがいいと思う?

なんでもそう。
たとえば、デザイン案を出してと言われて色替えで数案、レイアウト替えで数案出しても時間の無駄。失礼ながらクライアントのエゴだ。

我々はこの案が一番いいと考えている。だからこれしかない。
(この場合、A案・B案はなしで1案勝負の例)
ということで、コンペでは1案しか出さない。

数を出したからといって、いっぱい作って頑張りました感を出しているのは間違い。提案書を作るために仕事をしているんじゃないのだ。

あなたはどう思う?を明確に提示していかないと、いつまでたっても御用聞きのまま。
ただし、この「最良案」を提示するには必要なことがある。

それは

勇気と覚悟

なぜかというと、これがいいと言って決がでた瞬間から、あなたの責任になるからだ。
もし、うまくいかなかったら説明責任を負うことになる。

リスクがあるが、みんな決めてくれる人に発注したいのである。
だから、仕事をもらう・継続するにはこっち側の人間にならないといかない。


みんな決めてくれる人がいたら、考えなくてすむし、自分が楽だから。


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